エアコンは別工事が得?新築コストダウンの落とし穴

コストダウン

「エアコンは新築と同時に付けるもの」。
そう思い込んでいる方は少なくありません。

実は、エアコンを引き渡し後に自分で手配する別工事にすることで、コストを抑えられるケースが多くあります。
自ら新築を設計し7年間住み続け、業務でも10年以上新築・リフォームに携わってきた私が、エアコンを別工事にする際のメリットと注意点をお伝えします。

読み終える頃には、エアコンをどのタイミングでどう手配すべきかがはっきりします。
結論からお伝えすると、エアコンは量販店やインターネットで安く手配できますが、事前準備を怠ると思わぬ落とし穴があります。


エアコン選びで悩む気持ち、よく分かります

新築の打ち合わせでは、エアコンをどのタイミングでどこに頼むか、意外と悩ましいポイントです。
限られた予算の中で、少しでもコストを抑えたいという気持ちは、誰もが持つ自然な思いです。

私自身も自邸を計画する際、エアコンを新築時に設置にするか、量販店で別途手配するか迷いました。

打ち合わせの段階では、エアコンは他の設備に比べて後回しにされがちで、じっくり検討する時間が取りにくいものです。
だからこそ、早めに方針を決めておくことが、後悔しない選択につながります。

ハウスメーカー経由の価格と量販店の価格を比べてみると、その差に驚く方も多いはずです。

実際に私が見積もりを比較した際も、同じ性能クラスのエアコンで、ハウスメーカー経由の価格が量販店の1.5倍近くになっていたことがありました。
台数が多い家ほど、この差は無視できない金額になっていきます。

問題の本質:価格差を知らないまま任せてしまう

多くの方が、エアコンも家と一緒に工事してもらうものだと考え、価格を比較せずに任せてしまいます。
問題の本質は、ハウスメーカー経由のエアコン工事と、量販店やインターネットでの別工事とで、価格に大きな差があることを知らないまま契約してしまうことにあります。

ハウスメーカーが提示するエアコンの価格は、機種のグレードや工事費を含めた総額であることが多く、量販店の価格とは条件が異なります。
量販店やインターネットでは、型落ち機種やセール品を組み合わせることで、同等の性能をより安く手配できることがあります。

こういった点では、量販店の価格にはなかなか勝てないのがハウスメーカーの現状ではあります。
この価格差を知らずに進めてしまうと、数万円から数十万円単位でコストを抑えられる機会を逃してしまうことになります。

原因は3つ。すべて「事前確認不足」に関係しています

電源の準備を忘れてしまう

エアコンには100Vと200Vの機種があり、事前に必要な電源を確認しておかないと、完成後に電源を追加する工事が必要になります。

完成後に電源を追加したり下地を作ろうとすると、コストアップになったり見た目が美しくなくなったりする弊害が出てきます。
配線を後から通すには壁の一部を開ける必要が出ることもあり、想定外の工事に発展するケースも見られます。

取付費用の内訳を確認していない

広告などには「取付費〇〇円」「標準工事費無料」などと書かれていますが、実際の設置箇所や障害物の状況によって、追加費用が発生したり取付を断られたりする可能性があります。

室内機と室外機をつなぐ配管やカバーの長さは標準的な長さ分しか含まれておらず、標準以上の長さになるとその分追加費用が発生します。
見積書の段階でこうした細かな条件を確認せずに契約してしまうと、実際の請求額が想定より高くなってしまうこともあります。

繁忙期の工事スケジュールを考えていない

繁忙期などは取付業者が1日に何件もエアコン設置を行なっているため、工事が雑になるケースがあったり、すぐに取り付けてもらえなかったりすることがあります。

設置できるのは一か月先ということも珍しくなく、入居時期とずれてしまうリスクを見落としがちです。
真夏や真冬の繁忙期に引き渡しが重なると、エアコンなしで数週間過ごすことになるケースも実際にあります。

特に小さなお子さんや高齢の家族がいるご家庭では、こうしたスケジュールのずれが大きな負担になりかねません。

解決方法:下地と電源だけ先に工事しておく

解決策は、エアコン本体の工事は別に手配しつつ、電源と下地の工事だけは家の工事段階で済ませておくこと。

エアコンの電源(100Vまたは200V)や室内機を取り付ける場所の下地処理は、事前に工事しておきましょう。
これだけで、完成後の追加工事によるコストアップや見た目の悪化を防ぐことができます。

量販店などで購入する場合は、取り付け費用についてよく確認することが必要です。
故障の現場確認や見積り作成だけでも費用が発生する場合もあるため、事前の見積り内容はしっかり確認しておくことをおすすめします。

こういったデメリットもありますので、工務店経由で信頼できる業者にお願いする方がかえって安かったりする場合もあります。
家の進捗に合わせて物の手配や工事段取りをしてもらえるため、何か月も設置を待つということもありません。

私自身、エアコンを後付けにした経験から言えるのは、価格だけでなく工事の段取りまで含めて比較検討することの大切さです。
安さだけを追い求めるのではなく、電源や下地の準備と工事スケジュールまで含めて総合的に判断することが、後悔のない選択につながります。

今日からできる具体アクション

  • エアコンをハウスメーカー経由にするか別工事にするか、早めに方針を決める
  • 各部屋のエアコン電源(100Vまたは200V)を事前に確認し、工事に含めてもらう
  • 室内機を設置する場所の下地処理を、家の工事段階で済ませておく
  • 量販店で見積りを取る際は、取付費用の内訳や追加費用の有無を確認する
  • 入居時期から逆算して、エアコン設置のスケジュールに余裕を持たせる
  • 工務店経由の業者と量販店の両方から見積りを取り、条件を比較する

「電源と下地だけは先に済ませておく」という一手間が、後々のコストと手間を大きく左右します。
ぜひ打ち合わせの早い段階で、担当者に確認してみてください。

まとめ

エアコンは、ハウスメーカー経由よりも量販店やインターネットでの別工事の方が、コストを抑えられるケースが多くあります。
ただし、電源や下地の準備を怠ると、完成後に追加工事が必要になり、かえってコストアップにつながることもあります。

取付費用の内訳や工事スケジュールまで含めて確認し、信頼できる業者を選ぶことが、満足のいくエアコン選びにつながります。
価格の安さだけでなく、段取りの良さまで含めて総合的に判断することをおすすめします。

自邸を建てて7年、そして10年以上の現場経験から、私はこの事前準備の大切さをお伝えしたいです。
打ち合わせの際は、エアコンの電源と下地について、必ず担当者に確認しておいてください。

それだけで、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。

私自身は、エアコンを後付けにしたことで、実際にエアコンなしの生活も体感できました。
体感温度や暮らし方を知ったうえで機種を選べたことは、結果として満足のいく選択につながったと感じています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました