収納は「あえて少なく」。間取りで動線とキッチンにこだわった理由

奮闘記
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前回に続き、間取りについて書きたいと思います。

あれだけ「いらない」と言われ続けた私の3畳の部屋を、家族の合意を得ないままゾーニングに組み込み、作業は次の段階に進みました。
もっと良い間取りはないか、さらに検討を重ねていくことになります。

間取りは本当に人それぞれです。
施主の考え方次第で大きく変わりますし、依頼するハウスメーカーや工務店の特色によっても仕上がりは変わってきます。

収納がたくさんある家、回遊できる動線の家、お母さん目線で考えられた家、趣味の部屋がある家、ガレージ付きの家。
挙げていけばいくらでも出てくるほど、間取りの形は多様です。

家族みんなで間取りを考える時間は、ウキウキ・ワクワク・ドキドキ・キャッキャウフフしてしまうくらい、家づくりの中でも特に楽しい作業でした。

そんな中で、私自身は間取りのどんなところにこだわったのか?
あまり興味を持たれないかもしれませんが、記録として書いておきたいと思います。

前回の記事で触れたように、私の3畳の部屋はすでにゾーニングの中に組み込まれています。
そこからさらに、収納・動線・キッチンという3つの視点で、間取りを詰めていくことになりました。


収納は「あえて少なく」が私の結論

まず、収納について。
私は、極力なくす方向で考えました。

妻は収納をたくさん作りたい派でしたので、この時点で意見は分かれていました。

理由はシンプルです。
収納が多いと、とりあえず物を突っ込んで終わりになってしまう。
不要なものまで突っ込んで見えなくすることで、片付けが完了したように見えてしまう。
少なくとも、わが家の場合はそうなる可能性が高いと感じていました。

収納スペースをあえて限られたものにすることで、最初から片付けられる容量そのものを少なくしておきたかったのです。
限りある空間の中でおさめることを前提にすれば、物を増やす前に一度立ち止まって考えるようになる。
そして、収納のために床面積を取られたくないという気持ちもありました。

そこで、3畳のウォークインクローゼットと、2階の各部屋に設ける収納で完結させることを目標にしました。
大きな収納部屋を別に作るのではなく、このスペースの中でやりくりする。
これが、私の中での結論でした。

収納を考えるとき、「とりあえず広ければ安心」という発想に流れがちです。
実際、私自身も最初はそう考えていました。

ただ、収納は作れば作っただけ、いつか何かで埋まっていくものだと思います。
空いているスペースがあれば、使うかどうかわからないものまで、つい置いてしまう。
その積み重ねが、何年か後の「どこに何があるかわからない収納」につながってしまうのではないか、と考えました。

収納を広く取るか、あえて絞るか。
これは正解のない話で、家族構成やライフスタイルによっても最適な答えは変わってくると思います。
妻とは何度もこの点で話し合いましたが、最終的には「限られた中でおさめる」という私の考え方を軸に進めることになりました。

洗濯からしまうまでの動線を一本に

次に考えたのは、動線です。

わが家の場合、洗面更衣室に洗濯機を置き、洗面の右側からそのままサンルームに出られるようにしました。
洗う、そして干す、という一連の作業がスムーズにつながるようにしたかったからです。

乾いた洗濯物は、リビングでたたみます。
たたんだ後は、ウォークインクローゼットにしまうか、子どもたちにそれぞれの部屋へ持っていってもらう。

洗濯機から洗面、サンルーム、リビング、そして収納へ。
この一連の流れを、できるだけ迷わず進める配置にすることを意識しました。

動線というのは、家事をする人の移動距離や手間のことです。
洗濯は毎日、しかも一日に何度も発生する家事なので、ここでの小さな手間の差が、長い目で見ると大きな差になると感じていました。

洗って、干して、たたんで、しまう。
この4つの作業が、家の中をあちこち移動しながらでないと完結しない配置だと、それだけで気力を削られてしまいます。

逆に、一直線に近い動線でこの作業を終えられるなら、毎日の負担はかなり小さくなるはずです。
間取りを考える際、部屋の広さや見た目に意識が向きやすいのですが、こうした「毎日繰り返す作業の動線」にこそ、実は一番こだわるべきなのかもしれません。

キッチンは妻の希望で「回遊導線」に

最後に、キッチンについてです。

妻の希望で、キッチンはアイランドキッチンにしました。
その結果、キッチンまわりをぐるぐると回ることができる配置になりました。

鬼ごっこにはぴったりの間取りです。
いわゆる回遊導線というもので、どこかで人がつまってしまうということがありません。

新築すると、そこには何十年も住み続けることになります。
だからこそ、より多くの時間を費やす作業や、毎日繰り返し行う作業を、いかに快適にできるかを考えることも、間取りを考えるうえで大切なポイントだと感じています。

回遊導線という言葉は、住宅のカタログや展示場でもよく見かける言葉です。
一方通行で突き当たりになる配置ではなく、どこからでも別の部屋やスペースにつながっていく配置を指します。

キッチンを中心に回遊できると、料理をしている人のまわりを、他の家族が通り抜けられます。
誰かが料理をしている最中でも、別の家族が冷蔵庫や食器棚に用があるときに、わざわざ横をすり抜けてもらう必要がありません。

アイランドキッチンは見た目の開放感で選ばれることが多い印象ですが、わが家の場合は、結果的にこの回遊性の方が大きなメリットになったと感じています。

「今」だけでなく「未来」を見据えて考える

デザイナーなどが手がけた間取りを見ると、確かに見栄えが良く、かっこいいと感じるものが多くあります。

ただ、いかんせん若いうちは良くても、歳を重ねるとどうなるだろうか?と思ってしまう間取りも少なくありません。

私の考え方自体が、いわゆる「おっちゃん思考」なので、そう見えてしまうだけかもしれません。
それでも、「今」が大事なのはもちろんですが、「未来」を見据えて間取りを考えることも、頭の片隅に置いておくとよいのではないかと思います。

子どもが小さいうちは、段差や階段があっても気にならないかもしれません。
ただ、何十年も住むことを考えると、年齢を重ねた自分や、将来の家族の暮らし方が今と同じままとは限りません。

もちろん、将来のことばかりを考えすぎて、今の暮らしやすさを犠牲にしてしまうのも本末転倒です。
「今」の暮らしやすさと、「未来」への備え。
このバランスをどこに置くかは、各家庭の考え方次第だと思いますが、少なくとも一度は意識して間取りを見直してみる価値はあるはずです。

まとめ

今回は、収納・動線・キッチンという3つの視点から、自分が間取りで考えたことを振り返りました。

収納はあえて減らし、限られた空間でおさめることを前提にする。
洗濯から収納までの動線は、できるだけ一本につなげる。 キッチンはぐるぐると回れる配置にして、人が詰まらないようにする。

どれも、正解が一つだけというわけではありません。
ただ、家族で何十年も暮らしていくことを考えると、「今」だけでなく「未来」も見据えて間取りを考えることの大切さを、改めて実感しています。

間取りの検討は、部屋の数や広さを決める作業だと思われがちです。
実際にやってみると、それ以上に「日々の暮らしをどう動くか」を決める作業だったと感じています。

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