「畳といっても、こんなに値段が違うのか」。
見積もりを見て、そう驚いた経験のある方もいらっしゃることでしょう。
実は、畳の価格は、畳表の素材、縁の有無、サイズという3つの要素によって大きく変わります。
自ら新築を設計し7年間住み続け、業務でも10年以上新築・リフォームに携わってきた私が、畳選びの価格の仕組みをお伝えします。
読み終える頃には、畳のどこを見て価格を判断すればよいかがはっきりします。
結論からお伝えすると、畳表の素材・縁の有無・サイズ、この3つを理解しておくことが、納得のいく畳選びの第一歩です。
畳の値段には、割と上下の幅があります
畳と聞くと、どれも似たようなものだと思っている方は少なくありません。
実際には、選ぶ畳表やサイズによって、価格に数倍の差がつくこともあります。
私自身も自邸で畳を選ぶ際、最初にカタログを見て、価格帯の幅広さに驚いた記憶があります。
天然の畳表と、化学畳表とでは見た目も価格もまったく違い、どちらを選べばよいのか迷いました。
価格の仕組みを確認しながら、少しずつ理解が深まっていきました。
知らないまま見た目だけで選んでしまうと、想定外の出費につながることもあります。
問題の本質:畳の価格構造を知らないまま選んでしまう
多くの方が、畳は「和室に敷くもの」という認識だけで、価格がどう決まるかまでは意識していません。
問題の本質は、畳表の素材、縁の有無、サイズという3つの要素が、それぞれ独立して価格に影響することを知らないまま選んでしまうことにあります。
この3つの要素を理解しないまま「和室に畳を」とだけ伝えると、想定より高い、あるいは思っていたのと違う畳になってしまうことがあります。
築20年以上のお住まいをリフォームして畳を入れ替える際も、同じ知識が役立ちます。
表替えだけで済ませるか、新調するかによっても、費用は大きく変わってきます。
原因は3つ。すべて「畳を構成する要素」に関係しています
畳表の素材によって価格が大きく異なる
天然の井草を使った畳表は、素材そのものの価格に加えて、香りや質感の良さから高めの価格帯になります。
一方、和紙を糸状に加工した和紙畳表や、樹脂製の化学畳表は、耐久性や色落ちのしにくさに優れ、天然畳表よりも価格を抑えられることが多くあります。
どちらが優れているというより、暮らし方に合わせて選ぶべき要素です。
小さな子供やペットがいる家庭では、汚れに強い化学畳表が選ばれることも多く、価格だけでなく耐久性の面からも比較検討する価値があります。
縁の有無で価格と印象が変わる
畳には、縁(へり)のある一般的なタイプと、縁のない琉球畳タイプがあります。
縁なしタイプは、半畳を市松模様に敷き詰めるスタイルが人気ですが、加工の手間がかかる分、縁ありタイプより価格が高くなる傾向があります。
見た目のモダンさと引き換えに、コストが上がるという関係を理解しておくことが大切です。
縁の柄や色によっても印象は大きく変わるため、価格だけでなくデザインの好みもあわせて確認しておくとよいでしょう。
サイズ(規格)によって単価が変わる
畳のサイズには、江戸間、中京間、京間といった地域ごとの規格があり、同じ「1畳」でも寸法が異なります。
規格外のサイズやオーダーサイズになると、既製品よりも割高になることが多く、この点を知らずに部屋のサイズを決めてしまうと、後から想定外のコストが発生することがあります。
特に、リフォームで部屋の形状を変える場合は、既製サイズに収まるかどうかを早い段階で確認しておくことが重要です。

解決方法:3つの要素を切り分けて検討する
解決策は、畳表・縁の有無・サイズという3つの要素を切り分けて、それぞれ何を優先するかを整理すること。
香りや質感を重視するなら天然畳表、お手入れのしやすさを重視するなら和紙畳表や化学畳表というように、優先順位を決めて選びます。
縁の有無についても、モダンな印象を求めるか、コストを抑えるかで判断が変わってきます。
私の家では、香りの良さよりもお手入れのしやすさを優先し、和紙畳表を選びました。
3つの要素を別々に考えるだけで、自分たちの優先順位に合った畳選びができるようになります。
サイズについても、既製の規格に部屋のサイズを合わせることで、コストを抑えられる場合があります。
設計の早い段階で、畳のサイズも意識しておくと、後々の調整がスムーズになります。
今日からできる具体アクション
- 検討している畳表が天然素材か、和紙・化学素材かを確認する
- 縁あり・縁なしで、価格にどれくらいの差が出るか見積もりを比較する
- 部屋のサイズが既製の畳規格に合っているか確認する
- お手入れのしやすさと質感、どちらを優先するか家族で話し合う
- リフォームの場合は、表替えと新調、それぞれの費用を確認する
畳表・縁の有無・サイズ、この3つを切り分けて考えるだけで、価格の見え方が大きく変わります。
ぜひ打ち合わせで、この3つを軸に相談してみてください。
まとめ
畳の価格は、畳表の素材、縁の有無、サイズという3つの要素によって決まります。
これらを理解しないまま選んでしまうと、想定外の出費や、思っていたのと違う仕上がりにつながることがあります。
3つの要素を切り分けて、それぞれ何を優先するかを整理することで、納得のいく畳選びができます。
自邸を建てて7年、そして10年以上の現場経験から、私はこの価格の仕組みを理解しておくことの大切さをお伝えしたいです。
新築を検討している方も、リフォームを考えている方も、畳を選ぶ際はぜひこの3つの視点で担当者と相談してみてください。


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