「合板を仕上げに使うと聞いたけど、耐久性やにおいは大丈夫なの」。
そんな不安を感じる方もいるはずです。
実は、木材系の仕上げ材にはいくつか知っておくべき特性があり、事前に理解しておくことで安心して選べるようになります。
自ら新築を設計し7年間住み続け、業務でも10年以上新築・リフォームに携わってきた私が、木材仕上げの特性と使い方の注意点をお伝えします。
読み終える頃には、安心して木材系の仕上げ材を選べるようになっているはずです。
結論からお伝えすると、等級表示と施工場所の相性を確認しておくことが、木材仕上げで失敗しないための基本です。
(合板を仕上げ材として活用するコストダウンの工夫については、別記事「合板を仕上げ材にしてコストダウン」でも詳しく解説しています。あわせて読むと、コストと特性、両方の視点で木材仕上げを検討できます。)
木材仕上げへの漠然とした不安、よく分かります
合板や集成材と聞くと、接着剤が使われていることに、なんとなく不安を感じる方もいるはずです。
シックハウス症候群という言葉を耳にしたことがある方であれば、なおさら気になるところだと思います。
私自身も自邸を計画する際、木材系の仕上げ材について詳しく調べるまでは、漠然とした不安を持っていました。
調べていくうちに、業界の基準や等級表示の仕組みを知り、少しずつ安心して選べるようになりました。
知らないまま「なんとなく心配」で選択肢から外してしまうのは、もったいないことです。
正しい知識を持つことで、木材仕上げは十分安心して選べる材料だと実感しています。
問題の本質:等級や特性を知らないまま選んでしまう
多くの方が、木材系の仕上げ材について、安全性や耐久性の基準を知らないまま選んでしまいます。
問題の本質は、ホルムアルデヒドの発散等級や、施工場所ごとの向き不向きを理解しないまま選択してしまうことにあります。
日本の建材には、ホルムアルデヒドの発散量に応じた等級表示(F☆☆☆☆など)があり、星の数が多いほど発散量が少ない安全な建材とされています。
現在流通している建材の多くは最高等級のF☆☆☆☆であり、住宅に使う分には特別な心配は不要です。
この基準を知らないまま「合板だから心配」と一律に避けてしまうと、コストを抑えられる選択肢を無駄に手放すことになります。
築20年以上のお住まいをリフォームする際は、今使われている建材がどの年代のものかによって、等級基準が異なる可能性もあるため、あわせて確認しておくと安心です。
原因は3つ。すべて「特性の理解不足」に関係しています
ホルムアルデヒド等級を確認していない
木材系の建材には発散等級の表示があるにもかかわらず、これを確認せずに選んでしまう方が多くいます。
等級を確認する習慣さえあれば、安全性への不安はほとんど解消できます。
カタログや仕様書に必ず記載されているので、担当者に聞けばすぐに確認できる情報です。
湿気に弱い場所に使ってしまう
木材系の仕上げ材は、種類によって耐水性が異なります。
浴室や洗面所など湿気の多い場所に、耐水性の低い合板をそのまま使ってしまうと、反りや剥がれの原因になります。
使用する場所の湿度環境に合わせて、適切な種類を選ぶことが欠かせません。
経年劣化への備えを考えていない
木材系の仕上げ材は、直射日光や紫外線によって色あせが進むことがあります。
新築時の色味がそのまま続くと思い込んでいると、数年後の変化に驚いてしまうことがあります。
経年変化を前提に選んでおくことで、住み始めてからのギャップを減らせます。
解決方法:等級と施工場所の相性を確認して選ぶ
解決策は、木材系の仕上げ材を選ぶ際、発散等級と施工場所の相性を必ず確認すること。
まず、検討している建材のホルムアルデヒド等級を確認し、最高等級であれば安全性の面で心配する必要はほとんどありません。
次に、使用する場所の湿度環境を踏まえて、耐水性のある種類かどうかを確認します。
知識を持って選択しさえすれば、住み始めてからも安心して過ごせます。
色あせについては、直射日光が当たる場所を避けるか、あらかじめ変化を楽しむ前提で選ぶかを、家族で話し合っておくとよいでしょう。
こうした事前の一手間が、住み始めてからの満足度を大きく左右します。
今日からできる具体アクション
- 検討している木材系仕上げ材のホルムアルデヒド等級を確認する
- 使用場所の湿度環境に合わせて、耐水性のある種類を選ぶ
- 直射日光が当たる場所は、色あせを前提に検討する
- 気になる点は遠慮せず担当者に質問し、仕様書で裏付けを取る
- リフォームの場合は、既存建材の年代と等級もあわせて確認する
等級表示と施工場所の相性、この2点を確認するだけで、木材仕上げへの不安のほとんどは解消できます。
正しい知識を持って、安心して選択肢を広げてみてください。
まとめ
木材系の仕上げ材には、ホルムアルデヒド等級や耐水性、経年での色あせといった、知っておくべき特性があります。
これらを理解しないまま選んでしまうと、住み始めてから不安や不満につながることがあります。
等級表示を確認し、施工場所との相性を見極めることで、木材仕上げは十分安心して選べる材料です。
自邸を建てて7年、そして10年以上の現場経験から、私はこの正しい理解の大切さをお伝えしたいです。
新築を検討している方も、リフォームを考えている方も、漠然とした不安だけで選択肢を狭めず、正しい知識を持った上で木材仕上げを検討してみてください。

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